広告代理店の営業って何するの?セールスとは違うその仕事内容とは

新卒向けセミナーとかで広告代理店に興味を持っている学生と話す機会があるんですが、そのたびに聞くのが「営業はイヤなんです」という声。

しめじ
うん、いいよ〜嫌なら別に来なくて〜てか営業の何しっとんねん

とか思ってる管理人ですが(失礼)、思い返してみれば私自身も、学生時代の営業に対するイメージは最悪でした。

営業=セールスというイメージしかなく、電話、商談で自社製品を売り込み、ぺこぺこ頭を下げ、毎月営業成績を競う…という想像しかできなくて、営業だけには絶対なりたくないなぁ、と思っていたものでした。

でもね、広告代理店の営業ってスゴイ特殊な職種で、世間一般にイメージされる営業とは全然違う仕事内容なんですよね。ぜひ知って頂きたいなと思います。

最後に良いこと書いたから、最後までよんでね(笑)

広告代理店の営業はセールスではなくアカウント

広告代理店の営業は外資系では「アカウントエグゼクティブ」とか「アカウントリーダー」のように呼ばれます。アカウントというのはクライアントのことなので、顧客の担当者・専任者みたいなそんな意味です。

広告代理店というのはというのは、いかにクライアントのブランド・製品の認知や売上を最大化できるか、クライアントのパートナーとして考え、動くことが求められます。

そのクライアントと広告代理店の架け橋となるのが営業なんですね。

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イメージとしてはこんな感じ。

広告代理店内にはいろんな職種の人がいて、プロジェクトごとにこれらのスタッフがチームになって仕事をするのですが、その時にクライアントとのやり取りの前面に立つのが営業です。

クライアントが営業を飛び越して、クリエイティブやプランナーと直接やり取りすることはまずありませんし、(暗黙の)ルール違反となることも。(人を動かす=お金が掛かること、なので)

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広告代理店の営業には2つの役割がある

上の図を見てもおわかりの通り、広告代理店の営業は対クライアント、そしてもう一つは対社内、2つの前面にたっていますよね。これがそのまま営業の役割になります。

一つは対クライアントのカウンターパートとしての役割、そしてもう一つは社内のプロジェクトマネージャーとしての役割です。

①クライアントのカウンターパートとしての営業

これは一番想像しやすい営業の役割だと思います。

一番基本となるのは、パートナーとしてクライアントの担当者と信頼関係を築き上げて、クライアントの目的や課題を普段のコミュニケーションの中からいかに深く聞き出せるか

もちろんクライアントからのブリーフィングやミーティングで形式的な情報はもらいますが、それだけではわからない、微妙なニュアンスや大きな声では言えないホンネ、さらにはクライアント社内でしか共有されていないデータがないかなど、よりよいアウトプットを作るために参考になるヒントを集めます。

しめじ
どんな情報でも早く、深く、確実に教えて貰えるようになるのは結構難しいけど、営業の醍醐味でもあるよ

さらにはクライアントとのネゴシエーション

スケジュールや予算の無茶振りに対しては当然ですが、より良い結果を出すために追加予算の捻出を交渉したり、さらには年間予算の配分比率をどう上げてもらうか、足りない分を移動してもらえるように駆け引きをしたり、お金にかかることは営業が引き受ける一番大きな役割ですね。

ちなみに外資系の広告代理店っていうのは結構特殊で、クライアントはグローバルのアサイメントで自動的に決定していたりします。

で、そのうち日本では広告費にいくら使うか、などはグローバルのトップ同士が決定していたりするので、我々レベルはその予算決定のための根拠となる資料を作ることの方に忙しかったりします。

そんなこともあって、代理店の規模や会社によると思いますが、基本的に外資・大手であれば「個人に予算目標がつく」という体制は少ないと思います。

ながた
営業=売上命!!みたいな世界じゃなくて、営業にはもっと多面的な役割があるんスね
しめじ
もちろん予算へのプレッシャーはあるけどね

ちなみに、プロジェクトとは関係なく、クライアントの社内のプレゼン資料を手伝ってあげたり、セミナーのネタを考えてあげたり、時にはプライベートのために良いお店を教えてあげたり、なんてこともします(笑)

②プロジェクトマネージャーとしての役割

これが実際に働いてみないと分からない、広告代理店の営業のもう一つの大事な役割です。

さきほどの対クライアントの役割を「クライアントのコンシェルジュ」と表現するとしたら、こちらは「海賊船の船長」といった感じでしょうか(後で説明してます)

実際に何をするかというとこんな感じです。

・プロジェクトメンバーを決める
・必要なタスクを考えて、メンバーと打ち合わせ、仕事を振る
・クライアントの立場で考え社内で意見する
・社内スタッフの暴走を止める
・財布のヒモを締める
・スケジュール管理

広告代理店というのはメーカーと違って「商品」という決まった売り物があるわけではありません。クライアントの課題と依頼に合わせて、その都度「コミュニケーション」というアウトプットをオーダーメイドで作り上げていくんですね。

そのために必要なのが社内の専門スタッフの力。

目的とゴールを示し企画を考えてくれるストラテジックプランナーや、どんなタッチポイントでどうアプローチしていくかを考えるクリエイティブ・ディレクター、どんなメッセージを展開するかを考えるコピーライター、さらにはそれを実際に形にしていくアートディレクター、それを展開する媒体を厳選するメディアプランナーなどなど。

しめじ
広告代理店では、営業1人では何もできないんだよ

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営業の社内的な役割を紐解いてみる

で、この2番めの役割、実際に業務をしてみなければあまり想像ができないと思うので、ちょっと詳しく説明しますね。

プロジェクトメンバーを決める

まずクライアントからプロジェクトのブリーフィングを受けたら、このプロジェクトの遂行に一番適切なメンバーを考えてプロジェクトメンバーにアサインします。

実はこれがプロジェクト成功の上で一番キモになるポイントだったりします。

例えば20代前半女性ターゲットでSNSを活用した企画を考えたいのに、SNSに疎いおじさんスタッフばかり集めたら、、ちょっと難しそうですよね?

でも基本優秀なスタッフは超多忙。1日のスケジュールが10分の空きもなく埋まってることなんてザラです。そこでアサインしてもらえるようにその部署の上長にホネを折ったり、本人にやる気を起こさせたり、いろんな作戦で、お目当てのスタッフを落とせるように工夫します。

ながた
え、営業ってそんなこともするんスか!!!

必要なタスクを考えて、メンバーと打ち合わせ、仕事を振る

で、メンバーが集まったところでクライアントプレゼンまでの道のりを考えて、誰にいつまでにどんなことを考えてもらうのか、ミーティングをしてスタッフにタスクを振り分けます。

実はこれ、若い営業だったり、なめられてる営業だと、スタッフに相手にされないで「誰も何もやってくれない」という事態に陥ったりします(笑)

誰もが自分に負担がかかるのは避けたい中、うま〜く、押し付けにならないように、必要なアウトプットをめちゃくちゃ明確にした上で、各スタッフに「そっと」バトンタッチしていきます。

しめじ
相手も気付かない位、スムーズにボールを相手に渡すのがポイントなのよ

もちろんみんなでアイディアを出し合ったりもしますよ。

ながた
ブレストってやつっスね

クライアントの代弁者となって暴走を止める

で、みんなでアイディアを持ち寄ってミーティングをしていると、大体「振り切ったアイディア」っていうのが出てくるんですよね。

それがただおもしろいだけじゃなくて、これならターゲットの心を動かせる!っていうものならもちろんOK!でも、大体の場合はおもしろいことやりたい!っていう制作者側のエゴな場合が多いんですね。

そういう場合は営業がクライアントの目線で物事を判断してボツにしたり、ブラッシュアップを提言したりします。

ながた
営業ってなんか嫌われそうっスねww
しめじ
あの営業がいうことはいつも当たるから、聞いておくか、って思われるようにならなきゃダメよね

予算とスケジュール管理

で、それらのアイディアがきちんと予算にハマるのか、スケジュール上無理は無いのか、各制作会社やメディア担当者などとやり取りしてきちんと裏をとるのも営業の役割。(プロデューサーに一任する場合もありますが、最終責任は営業です)

もちろん、実制作にかかる部分だけでなく、クライアントプレゼンに至るまでのスケジュール管理もする必要があります。

これは営業の一番基本的なタスクですね。

しめじ
財布のヒモを締めるだけではなくて、必要だと感じたらクライアントと交渉して予算を増やしてもらったりもするよ

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営業はコンシェルジュであり海賊船の船長だ!

ということで、広告代理店の営業の仕事内容を少しは具体的にイメージしてもらえるようになったでしょうか?

クライアントにとってはコンシェルジュであり、社内では船長なんですね。

なぜ「海賊船」の船長と言ったかというと、広告代理店のスタッフというのはほんっっとーーーーに個性的な人たちの集まりなんですね。おとなしいサラリーマンなんていません。

誰もがLEONや装苑とかにでてきそうな、ひとクセある、超個性人たちばかりなんですよ(笑)

そんな人たちと力を合わせて、目的地に向かってみんながそれぞれの持場で上手くオールを漕いでくれるように、モチベーションを高め、自分も汗を流し、食料を上手くやりくりして、目的地を見失わないように宝島まで辿り着くように指揮しないといけないんですね。

さっきも言ったとおり、営業っていうのは1人じゃ何もできないんですよ。

だから常に誰かに何かをお願いしなきゃいけないし、それが求めているようになるようにコントロールしていかなきゃいけない。

でもだからおもしろいんですよね。きっと。

1人で完結できる仕事もきっと達成感はあると思います。でも、みんなで、何もないところから、時には大の大人なのに大喧嘩しながら、あーでもない、こーでもない試行錯誤をしながら一つのものを作り上げていく。

それってめっちゃおもしろいんですよ。

そしてその全過程に関われるのは営業だけなんです。

だから就活生の方にも、広告代理店で営業にチャレンジしてみようかなぁと思っている方にも、「営業ってなんかなぁ…」なんて言わずに、一度やってみて!と言いたいんですね。

この先プランナーになりたい、コピーライターになりたい、という目標を持っている人でも、営業という「全体」を見渡せる立場を一度でも経験することで、その仕事に深みが出てきますよ。

広告代理店の営業は激務・きつい・残業時間が多い仕事?

2016.04.28

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